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 昔、住んでいた家での出来事。私は知り合いと約1年半シェアハウスをしていた。

 入居する前に同居人と一緒に家の掃除に行ったときからこの家はやばいかもと感じさせる出来事があった。ドア、窓、タンス、いたるところにお札が貼ってあったり、なぜかトイレの便器の上にロウソクが何本も立ててあったり、ベッドのマットレスの下に小銭が散らかっていたり、とおかしな点がたくさんあった。だけど大学から徒歩5分の距離の上、家賃も2人でシェアすれば高い額ではないのでそのまま住むことにした。

 怪奇現象は住み始めてすぐに始まった。私の部屋には先住人が使っていたタンスがあるのだが、深夜になると「ドンドン」と誰かがタンスを叩いたような音が鳴り出すのだ。ただ毎晩のように続いたので、恐怖心もだんだんと薄れていった。ある夜、タンスの扉が空いてたので扉を閉めた。すると、ふーっと扉が目の前で空いたのだ。このときは正直、怖かった。

 ほかにも、泊まりに来たお客さん全然が金縛りに遭う、トイレで子供の笑い声、黒いモヤモヤした影、誰も触ってないのにドアノブがひとりでに回る、飼い犬が怯えた様子で階段に向かって吠るなど、たくさんの怪奇現象が日常茶飯事に起こっていた。

 後から大家さんに聞かされたことだが、私が住む前の住人は大家さんに知らせずいつの間に退居していったらしい。その前の住人は年老いた元軍事さんで孤独死。毎晩鳴り出すタンスも、私が毎日寝ていたベットも、孤独死した人のものだったらしい。