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バンコク在住 25歳♀

 私が小学校高学年のころに起きた話。

 私は毎日、父を迎えを待って学校に遅くまで残っていた。その日もいつもと同じように、歳の近いほかの生徒数人とかくれんぼをしていた。鬼だった私がいろんな場所を駆け回って隠れている友達を探していると、どこからか女の子がひょこっと現れた。その子は顔を髪で覆っていて、今考えるとすごく不自然だったが、当時の私はなぜか気にならなかった。

 女の子は遊びに混ぜて欲しいと言ったきた。私は父が迎えに来るまで、女の子と2人で遊んだ。最初に遊んでいた生徒たちは、私に声をかけず先に帰ってしまったらしい。

 次の日も、私は例の女の子と2人で遊んだ。すると、通りかかった先生が声をかけてきた。

先生「Jちゃん、今日は何をして遊んでるの?」
私「鬼ごっこだよ」
先生「1人で鬼ごっこして楽しいの?」
私「1人じゃないよ。友達も一緒だよ」
先生「どこ? いないじゃない」
私「ほらここにいるよ、先生」
先生「これ以上ウソをついたらお仕置きしますよ!」

 先生には女の子が見えていないようだった。私をウソつき呼ばわりした先生に腹が立ったが、それ以上は言い返さなかった。

 次の日もまた、私は女の子と遊んだ。今度は学校の警備員さんに声をかけられた。

警備員さん「1人で何をしてるの?」
私「友達と遊んでるの」
警備員さん「友達? 君さっきからひとりだったじゃん」
私「いるよ。ほら!あれ?どこ行った?」

 私がその子がいた方向に振り返ると、女の子はいなくなっていた。辺りに隠れるような場所などなかったが、どこを探してもいなかった。その日の夜、私は両親に全てのことを話した。今ではもう忘れてしまったが、その子の名前も両親に教えた。

 後日、私の父は警備員さんに女の子のことを聞いたらしい。警備員さんは、私の話が本当なら、昔亡くなった清掃員の子供の幽霊かも知れないと話したらしい。私は両親に打ち明けた日から女の子を見ていない。私は人間にしか見えないが、あの子だけは幽霊だったのかも知れない。