Untitled

私の両親は3階建てタウンハウスの1階で、ジュエリー専門店を営んでいる。1階のお店を入ってすぐのところに、商品を陳列するガラスのショーケースが並んでいる。奥には防犯カメラの映像を映すモニターが置いてある。

 ある夜、私は暇つぶしにモニターを眺めていた。すると屋内外に数カ所設置してある中で、建物前の道路を監視しているカメラに、2人組の男性の姿が映った。男たちは縦一列に並んで歩いている。手前の男は全身真っ赤で頭に角を生やしていた。上半身は裸で下はタイ伝統のズボンである赤いジョンガベーンを履いている。後ろの男はごく普通の格好をしていたが、鎖のついた手錠をかけられ前の人に引っ張られていた。その日はハロウィーン間近だったので、私はコスプレイヤーなのかなと心の中で思った。


 2人がお店の前を通りかかったとき、私は後ろの人に足がついてないことに気付き、驚いて思わず奥の部屋から顔を出してお店の入り口を見た。しかしそこには誰もいない。ふっとモニターを見直すと男2人はお店のちょうど前を歩いていた。もう一度店の前に目をやるとやっぱり2人の姿はいないのだ。

 あの人たちは何だったのか今も不明だが、私は魂を迎えにきた死神ではないかと想像している。