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 今日の仕事帰り、近所の市場で買った「プラーニン」。身が引き締まっていない淡白な魚で皮だけは脂っぽく、上手に焼かないとべちゃっとなりがち。でもこのプラーニンは新鮮な状態で塩多めで焼いているからか、身も崩れにくくさっぱりしていて、タイに来て一番の「当たり」というぐらいの美味だった。

 1匹100バーツ(およそ300円)、若干大きめのサイズもあって、そちらは120バーツ、これに20バーツのサラダが付いてくる。サラダといってもほとんど生野菜。タイの人は生のままばりばり食べる。赤と青(緑)のソースが一袋ずつ付いてきて、色は違えど味はほとんど同じ。タイの人いわく、「赤いソースは赤いトウガラシ、青いソースは青いトウガラシ。色が違うだけ」。当然、付け過ぎると辛い。

 今上天皇が2017年、前年に崩御された前プミポン国王の弔問でタイを訪れた際、どこかの日系メディアが「タイのプラーニンのプラーは魚、ニンは『明仁』の仁を音読みにしたもの」と報道していた。確かにそういう話はタイにもあるが、訓読みをわざわざ音読みして魚の名にするのだろうか。この説を正当化するウェブサイトでは、「中華系タイ人が『ひと』を『ニン』と音読みし、『仁魚』とした」と説明している。

 プラーニンはティラピアのこと。今上天皇が皇太子の頃の1964年、昭和天皇の名代で来タイし、食糧事情の悪さを憂うプミポン国王に、良質なタンパク源で繁殖力もあるティラピアをご紹介、日本から50匹をお贈りしたという実話がある。そのティラピアが現在、タイの家庭の食卓で普通に見られるようになっている。

 ただ、プラーニンの「ニン」の意味をタイの人に尋ねると、たいていは「宝石の名前」という答えが返ってくる。タイ語の綴りで調べてみると、「ニン=オキニス」、黒っぽい石。日本で語られる今上天皇のお名前から取られたという説を話しても、「へー、そうなんだ」で終わり。都市伝説っぽいが、タイでも日本でも同じような説明をしていた役所があった(気がする)。オキニスだったのがいつの間にかすり替わって、定説になってしまったのかも知れない。

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